2016年10月25日火曜日

連載・さらば平和国家 独裁国家に武器輸出するようになった血生臭い国フィンランド 訂正あり



紛争が起きていたり、独裁者/政府が国民を殺したりするような国に武器を売るのは、EUでも国連でもこれを禁止する条約があり、フィンランドもこれにサインしています。

フィンランドでは武器を作る工場が武器を売るときには、政府がその契約を確認し、サインしないといけません。そして、フィンランド政府はこれまでこの条約に従っていました。(ここらへん訂正)しかし、国民連合党Kansallinen Kokoomusの前首相Alexander Stubbが首相時代にこれを売ることにサインしていたのです。これは今の首相でフィンランド中央党Suomen KeskustaのJuha Sipiläの現政権でも続いています。これまでもKokoomusの政治は「金で魂を売る政治」だと揶揄されてきましたが、あながち的外れでもなかったようです。




(武器を売った先の国と売った武器の金額。数百万から数千万ユーロ。ほかに地図中には人権監視NGO「Human Rights Watch」の国の評価と、フィンランドが売った武器が使われている紛争などがしるされている。)

日本では「フィンランド・デザイン」、教育立国、福祉社会、で通っているフィンランドですが、トップ画像のように「メイド・オブ・フィンランド」の武器が人殺しに使われているわけです。もちろんフィンランド国防軍のためだけに武器開発をするのは大変で、他国に売る算段でもなければ新たな武器を開発するのは予算的にも難しいでしょう。

他にも(EUではないが)アメリカや、EUに(今のところまだ)加盟しているイギリスも同様に契約を無視して、武器取引が違法とされている国々に販売しているそうです。しかし、他国が違法行為をしていても、真似してやっていいというわけではありません。そうであればロシアのように平気な顔をして他国に攻め入る国が後を絶たなくなるでしょう。


Top image by Helsingin Sanomat 23.10.2016, Lasse Rantanen
image by Helsingin Sanomat 23.10.2016, Koonnut: Tommi Nieminen / HS, grafiikka: Miika Holopainen

[Helsingin Sanomat 23.10.2016]

(abcxyz)

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